地中海料理と織都の文化を味わう。OKIYA
築100年以上の古民家を活用したゲストハウス&タパスバー「OKIYA」が昨年9月、桐生市末広町にオープンしました。市街地のど真ん中という好立地にありながら、隠れ家的な静けさも併せ持つ魅力的なお店です。この古民家はかつて、文字通り、芸者の置屋だったそうです。
1階が地中海料理を中心としたタパスバー、2階がゲストハウスになっています。この日はタパスバーでニョッキの「ペスト・ジェノベーゼ」を頂きました。ゲストハウスの部屋は落ち着いた和の雰囲気。シャワー、トイレ、ランドリーなどを備えた共有スペースもあります。1階、2階とも照明や装飾品による空間づくりがとても素敵です。
織物産業で栄えた桐生にはピーク時で200人ほどの芸者がいて、この古民家にも住んでいたそうです。ちなみに、芸者が普段の生活を送りながら、料亭などでの仕事に備えて待機している家を「置屋」と呼びます。1階には、置屋だった頃の様子や桐生にいた芸者のことを伝える展示もあり、そこには「このような文化遺産を多くの人に伝えるべく邁進していきたい」と、現オーナーの思いが記されていました。
OKIYA 群馬県桐生市末広町1-14/電話0277-43-0048
https://www.okiyaguesthouse.com/
新型コロナウイルス影響下のため、営業日時はお店にお問い合わせください。
(余談)
この記事を書いたライターの私、以前は、京都で最も古い花街と言われる上七軒という地域に住んでいました。「西陣の奥座敷」と呼ばれるほど西陣の織物産業との結びつきが強い地域で、京都では芸者のことを「芸妓」、その見習いを「舞妓」と呼びますが、上七軒には今も芸妓、舞妓がいます。そんなところにも、例のあの言葉、「西の西陣、東の桐生」を感じます。
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