京都の桐生に行ってみた
京都に桐生があると聞いて、京都府宇治市に行ってみました。
宇治市といえば、10円玉の図柄にもなっている世界遺産の平等院があることで有名です。それから、『源氏物語』ゆかりの地で、宇治橋のほとりには紫式部の像があります。来年の大河ドラマは紫式部が主人公なので、ますます人気の観光地になりそうですね。そういえば、『源氏物語』の第1帖は「桐壺」ということで、奇しくも「桐」つながりです。
本題に戻りましょう。この宇治市に「桐生」の名が付いた地域があるとのことです。その昔、桐生市の物件を探していた人が「コーポ桐生」の連絡先に問い合わせたら宇治市だったという話が、あるとか、ないとか。調べてみたところ、「コーポ桐生」は実在します。そして、そこは「桐生谷」という地域でした。
平等院や宇治橋があるエリアの南西、近鉄京都線の伊勢田駅を降りて府道へ出ます。南は金銀糸の産地で有名な城陽、西へ行くと京都競馬場がある淀というこの辺り、府道の東側一帯が桐生谷です。
一歩路地へ入ると、そこは建物がかなり密集した住宅地で、「谷」というだけあって坂道が多い地域でした。現地で見つけた地名の証拠を2つ紹介します。1つめは公園の名称。「桐生谷児童公園」といいます。災害時の給水場所であることを示す看板には住所が書いてあって、ここが「宇治市広野町桐生谷」であることが分かります。
もう1つは踏切。JR奈良線の新田駅とJR小倉駅の間に「桐生谷踏切」があります。ちなみにこの小倉というのは、百人一首で有名な京都市右京区の小倉ではありません。それとは別に、宇治市にも小倉という地名があります。そういえば、桐生の一部地域の古い呼び名「仁田山郷」は「京都の小倉に似た山」という説がありますね。どちらの小倉でしょうか。その名残で桐生市川内町にも小倉という地名があるわけですが、果たして関係があるでしょうか。
JRの最寄り駅は先ほど話に出た新田駅。読み方は「しんでん」なので、残念ながら新田義貞とは関係なさそうです。その近くには近鉄京都線の大久保駅もありますが、大久保長安とは関係なさそうです。ネタが尽きてきたので、このへんにしておきましょう。謎解きはありません、終わりです。
この記事へのコメントはありません。