桐生って高架下の活用どうなの?「見・来・居通り」散歩レポート

高架下といえば東京の新橋や有楽町が思い浮かびますが、その他にも全国各地で高架下は様々に活用されています。群馬県桐生市ではJR両毛線の高架下が約1.3kmにわたって公園のように整備されており、「見・来・居(みらい)通り」という名前が付けられています。整備から約30年が経ち、ところどころ荒れている部分もありますが、トイレや水道、ベンチなどの設備は今も健在。うまく工夫をすれば面白い活用ができるかも、などと思いながら散歩しました。

▽「見・来・居通り」の看板(左)と案内図(右)

看板と案内図

「見・来・居通り」は両毛線の高架下のうち桐生市末広町から東7丁目までの区間で、案内板によると、1988年(昭和63年)から4年間をかけて整備されたそうです。「グリーン見・来・居111整備事業」に基づくもので、通りの名前もここから付けられたとのこと。興味が沸いたのでこの整備事業について調べてみましたが、残念ながら詳細は分かりませんでした。木製ベンチ25基、照明灯96基を設置し、90種類近くの樹木や草花を植えたと書かれています。

▽特にこの時季は色とりどりの様々な花が咲いています

花いろいろ

通りを歩いてみると、月日の流れを感じざるをえない荒れた箇所があった一方で、草花の手入れが続けられている箇所も多くありました。また、古くなったベンチの代わりに新たに設置されたと思われるベンチもありました。途中の複数カ所に設置されたトイレや水道は今も使えます。できる範囲で維持管理を頑張っている人たちがいるということだと思います。ちなみに、ここのトイレは桐生の名物であるノコギリ屋根の形です。また、後半で紹介する新川バラ園には「だれでもトイレ」が設置されています。

▽ノコギリ屋根の形をしたトイレ(左)と「だれでもトイレ」(右)

トイレ

末広町から本町通りを越えて東へ歩くと、右側に巨大な丸い物体が見えてきます。桐生ガス株式会社のガスタンクです。桐生市民にとっては日常の見慣れた風景の一つですが、地域外の人からは珍しがられたり、驚かれたりすることがよくあります。外壁には桐生市のマスコットキャラクターであるキノピーと、桐生市にちなんだ白滝姫バージョンのぐんまちゃんが描かれています。昔はサッカーボールの模様だったこともありました。

▽キノピーとぐんまちゃんが描かれたガスタンク

ガスタンク

さらに東へ歩き、中通りを越えて少し行くと新川バラ園にたどり着きます。昔は渡良瀬川と桐生川をつなぐ「新川」という川が、このあたりを流れていました。現在は地中化されているものの水の流れ自体は残っていて、「見・来・居通り」の終点近くに桐生川と新川の合流地点(水門)があります。最初に紹介した案内図の画像の左上にご注目ください。楕円形を半分にしたような青い部分が桐生川、そこから右横に飛び出した部分が新川の水門です。

▽市民の憩いの場となっている新川バラ園

新川バラ園

レポートは以上ですが、今回この「見・来・居通り」を端から端まで歩いてみて、立地的にも設備的にも、もっともっと活用できると感じました。例えば岡山県倉敷市の水島臨海鉄道の高架下では「臨鉄ガーデン」(https://rintetsugarden.com/)というマルシェイベントが開かれていますが、桐生の高架下でもこんなイベントが始まったらいいなぁと思いました。誰かお願いします。

【投稿者:はたのね編集部】桐生を元気にする情報を発信していきます。

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