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両毛地域が怪獣映画の舞台に。草木湖~足利~利根川。25年前の作品を振り返る。

怪獣映画の話をします、長くなりますがお付き合いください。『ガメラ2 レギオン襲来』(1996年、大映)という作品をご存知でしょうか。個人的な感想を言わせてもらえば、かなりの名作だと思います。監督は金子修介さん、特技監督は樋口真嗣さんです。樋口さんは、最近では『シン・ゴジラ』(2016年、東宝)で監督・特技監督を務めたことでも知られていますね。その『ガメラ2 レギオン襲来』、実は最終決戦の舞台が栃木県足利市を中心とする両毛地域に設定されているという、地元民にとって胸熱の作品です。

(以下、ネタバレと考察を含みます)

怪獣映画の王道では、最終決戦は大都市の高層ビル群だったりすることが多いですが、この作品は首都防衛作戦がクライマックスに設定されていて、利根川が最終防衛線になっています。これは、『シン・ゴジラ』で言えば「タバ作戦」がラストシーンとなったようなもの。見事に成功して、怪獣は東京に来ませんでした―というストーリー構成になっています。そうゆう事情で、東京からちょっと離れた足利市というわけです。ちなみに、この作品では怪獣が大都市を目指す理由も説明されていますが、例えばそのあたりが、名作だと思う理由の一つです。

▽ふるさと学習・資料館(旧小俣第二小学校)

ふるさと学習・資料館(旧小俣第二小学校)

タイトルの「レギオン」というのが怪獣の名前です。このレギオンが最終決戦で最初に姿を現すのが足利市の赤雪山麓で、まず小学校の校舎を破壊します。作中では「松田小学校」となっていますが、校舎の外観や背景の山並みを見ると、もしかすると「小俣第二小学校」、現在の「足利市ふるさと学習・資料館」がモデルではないかと思います。ただ、どちらであったとしても、作中では山麓が実際より市街地化していて、半分くらい架空の世界観という感じがします。余談ですが、実際の旧松田小学校は最近、TBS系ドラマ『テセウスの船』のロケ地になったそうです。

▽旧松田小学校

旧松田小学校

時間を戻し、赤雪山麓の場面の少し前。「東村より南南東へ毎時約15キロのスピード」という台詞があります。これは当時の群馬県勢多郡東村、現在のみどり市東町のことで、映像は地図上の草木湖の東側がアップになります。地中をレギオンが進んでいるという設定で、確かに赤雪山麓の方向です。両地点を直線で結ぶと、途中に桐生市梅田町や菱町あたりを通過したことも分かります。

▽草木湖(左)と梅田湖(右)

草木湖、梅田湖

赤雪山麓では戦車隊が苦戦し、師団長は「多々良川まで後退」と命令を下します。「多々良川」は館林市に実在しますが、この場面の地理と川の規模を考慮すると、これは現実世界の渡良瀬川のことではないかと推測します。渡良瀬川(多々良川?)の左岸が第一次防衛線となっていて、ここまでの考察を地図にすると下記の通りです。小学校がどちらかによって始点が変わり、そこから小俣または葉鹿または足利市街地に向かう進路が考えられます。また、第二次防衛線まで、栃木・群馬県境を越えていないという点もポイントです。

第一次防衛線を越えたあたりで、仙台からガメラが飛んできてレギオンと戦闘を始めます。時系列で見ると、その時点からレギオンの進行速度がかなり遅くなっていることが分かります。第二次防衛線は、栃木・群馬県境とする描写と国道122号線とする描写が混在していますが、これを素直に受け取ると、県境と122号線が接近する群馬県邑楽町中野の周辺2kmほどの区間を通過したことになります。

▽東武伊勢崎線利根川橋梁

東武伊勢崎線利根川橋梁

最終防衛線は利根川の左岸。また、レギオンが進行の目標とした具体的な地点として、東武伊勢崎線利根川橋梁が登場します。これらのことから、最終的に明和町または千代田町あたりまで至ったのではないかと推測します。そこがラストシーンです。というわけで、ここまでの考察をまとめた地図は下記のようになります。

地図

思えば、私がこの作品を見たのは、今はなき桐生市の映画館「能楽館」でした。自分が知っている身近な地域が登場するというのは本当にワクワクな体験で、今このご時世で家にいる時間が増えたので、当時のワクワクを真面目に検証してみました。ただし、この記事は後のテレビ放送版を基に構成したので、カットされた場面に別の情報があるかもしれません。興味がわいた人は〝おうち時間〟があるこの機会に『ガメラ2 レギオン襲来』、鑑賞してみてはいかがでしょうか。

【投稿者:はたのね編集部】桐生を元気にする情報を発信していきます。

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