坂口安吾を知っていますか

坂口安吾を知っていますか

NHKのBS時代劇で、ただいま『明治開化 新十郎探偵帖』が放送されています。原作者の坂口安吾を知っていますか。『堕落論』などの作品で有名ですが、桐生市ともゆかりの深い人物です。

1952年(昭和27年)から3年ほど、桐生市本町2丁目の書上文左衛門邸で暮らしました。旧書上邸の一部は今も「花のにしはら」の店舗として使われています。店舗の横には「坂口安吾 千日往還の碑」が建てられています。

坂口安吾 千日往還の碑

桐生で過ごした日常は、例えば、妻・坂口三千代の著書『クラクラ日記』で感じ取ることができます。二人の散歩の様子はこんなふうに記されています。

〝私たちは朝の散歩に岡公園に行く。彼はステッキをついてたばこを吸いながらゆっくりあるく。私は彼のあとになったり、さきになったりする〟

(坂口三千代著『クラクラ日記』ちくま文庫、303頁引用)

〝彼は必ず三つの神社に参り目礼する。私も彼と並んで、お祈りをする。私はいつの頃からか、「私に彼の子供を下さい」と三人の神様にお願いするようになった〟

(同、304頁引用)

桐生が岡遊園地

文中の「岡公園」は桐生が岡遊園地・動物園のことです。「三つの神社」は桐生西宮神社、美和神社、琴平神社(金毘羅神社)のことだそうです。本町通りから動物園の南門へ向かう途中、北小学校の西側にそれぞれの社が並んで建っています(画像参照。手前の大きな鳥居をくぐって左へ行くと美和神社、中央の奥に見える小さな鳥居の先が金毘羅神社、右奥の社が桐生西宮神社です)。

このほかにも、桐生には坂口安吾のゆかりの地がたくさんあります。ぜひ足を運んでみてください。と言いたいところですが、コロナ禍で外出が難しい昨今ですから、とりあえず読書はいかがでしょうか。

【投稿者:はたのね編集部】桐生を元気にする情報を発信していきます。

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